事業についてAbout this project

ごあいさつ

事業実施責任者
東京大学大学院医学系研究科長・医学部長
南学 正臣

本学の医療リアルワールドデータ活用人材育成事業のホームページを御覧いただきまして誠にありがとうございます。

本事業は、文部科学省が令和元年度から「医療データ人材育成拠点形成事業」として実施している事業であり、本学においては、医学系研究科及び医学部附属病院の合同事業として、「医療リアルワールドデータ活用人材育成事業」として採択された人材育成事業になります。

本学に加えて、連携校である筑波大学、富山大学、自治医科大学の連携校と協力機関である国際医療福祉大学から構成されます。

本事業は、電子カルテシステムの普及やデータ収集基盤の社会的整備に伴って創出される大規模な医療リアルワールドデータについて、具体的な医療課題解決と知見創生に必要なデータ処理技術を習得し、それを自ら実践でき指導者層にもなりうる人材育成を目的として、実践的技術と知識を修得できる体系的な教育プログラム・コース(一般履修コース:2年間で162時間の履修、インテンシブコース:1年間で87時間の履修)を設置しております。この他、令和4年度からは、インテンシブコースを修了した者で、更に学修を深めるべく、一般履修コースの2年目講義等の履修継続を希望する者を対象とした一般編入コースを開設しています。

東京大学では藤井総長の元に基本方針「UTokyo Compass」を策定し、中長期的な本学における学術とその社会実装の一層の発展を目指している所です。

その中でもデジタルトランスフォーメーション(Dx)は中核となる柱として挙げられています。健康と医療に関連するビッグデータの収集・蓄積は学術研究として、医療の実践として、さらに産学連携の要素としても注目されており、こうしたビックデータの利活用を推進するには医療の現場を理解し、かつデータサイエンスにも精通した若手の育成が必要です。医療分野におけるDxの推進を支える人材育成の試みとして、東京大学において本事業の果たす役割と責任は大きいと考えます。

我が国においては、多様な医療データを収集できる環境は整備されつつありますが、医療データの活用基盤を構築・運営する人材、また、医療データを利活用できる人材の育成は喫緊の課題です。

本事業を通じてこれらの課題解決に向けて、連携校と協力機関とともに引き続き連携・協力を図りながら、高度な医療人材の養成及び医療データ人材の育成拠点を構築して参りたいと考えておりますので、何とぞ御理解・御協力を賜りますようお願い申し上げます。

事業実施副責任者
東京大学医学部附属病院長
田中 栄

本事業は、文部科学省から人材育成事業として事業採択された後、令和元年度からキックオフシンポジウムを開催、4回に渡り東大病院鉄門臨床講堂(対面受講)とYouTube配信によるハイブリッド型の公開講座を実施し、延1,000名の方々に御参加いただきました。

また、令和2年度から教育プログラム・コースを開講しており、例年多数の御応募をいただいております。令和5年度の履修生募集では、計88名(一般履修コース43名、一般編入コース8名、インテンシブコース37名)の方に御応募いただきました。

医療リアルワールドデータを体系的に学修するプログラムとして、非常に高い関心・興味・期待を持っていただいていると理解しております。

昨今では、IoT、AI、ロボット技術の活用支援で、個々のニーズに即した医療の提供が重要であると言われており、そうした中で多様な医療データを大規模に収集できる環境は整備されつつあります。

他方で、収集された医療データの利活用を推進できる人材不足が喫緊の課題であり、まさに本プログラムを通じて、医療データを構築・運営できる人材、指導者層レベルの人材を輩出していきたいと考えています。

今後の課題は、人材育成のみならず、医療リアルワールドデータをいかに活用し、いかに医療に役立てていくかのアイデアを創造できるかだと思います。

皆さんがデータを扱えるだけではなく、そのような創造的な取組ができる人材に育っていただきたいと切に願います。

本事業がより良い事業となるよう、本学及び連携校・協力機関が一丸となって取り組んでまいります。

皆さまからの御支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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